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ニューヨーク日記9日目(2) 平成29年1月27日

 ブルックナーチクルス第7日目、第七交響曲の夕べから帰つた。

 何十回となく聴いてきたバレンボイムコンサートの中でも出色、ブルックナーの第7交響曲のコンサートとしても出色、公演の後、自分がどこにゐるか、どこを歩いてゐるかも夢うつつのやうに茫然としたまま時間が過ぎてゐる。5,6番が抜群に素晴らしいコンサートだつたし、私は7番を特に好きなわけではない。朝比奈、チェリビダッケ、ティーレマンの7番の絶美といふべきコンサートも経験してゐる。しかしさういふ事を超えて今日のコンサートは特別な眩暈を私に起こした。バレンボイムが音楽に没頭した時に特別なオケとの親和関係が生じる、それを目撃しながら音として聴く面白さを今日ほどはつきりと味はつた事はない。具体的な事を書いておきたいが、それは明日。今日は休む。

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