『ワーグナーと《指環》四部作』ジャン・クロード・ベルトン著・横山一雄訳(白水社文庫クセジュ)

 《ニーベルングの指環》四部作の簡潔な概説書である。  《指環》を論じる事は、ある意味でトートロジーに近い。と言ふのも、《指輪》といふ作品は、その全てがあらゆる方向からなされた自己解説と言つていいものだからだ。歴史上の記...

アルマ・マーラー著『グスタフ・マーラー―愛と苦惱の囘想』石井宏譯(中公文庫)(2)(2008年4月9日)

(旧ブログ「ザ・クラシック評論」2008年04月09日より)  アルマの文章が、マーラーのシンフォニーの最上の演奏のやうだといふことを、説明するのには、彼女自身の文章を引くに若くはない。例へば、彼女が、自分の2度の出産を...

アルマ・マーラー著『グスタフ・マーラー―愛と苦惱の囘想』石井宏譯(中公文庫)(1)(2008年4月8日)

(旧ブログ「ザ・クラシック評論」2008年04月08日より)  白状するが、私はアルマのこの有名な囘想録を生れて始めて讀む。私の音樂的青春は、マーラー流行と重なり、重要なマーラー指揮者と呼ばれる人の生演奏は、バーンスタイ...